2022.03.20基礎知識

【仮想通貨】中国デジタル人民元とは?特徴と将来性を解説

デジタル人民元とは

2022年北京冬季五輪にて世界にお披露目とまでは行っていませんが、深圳、蘇州、雄安新区、成都の4都市と2022年冬季五輪の会場(北京)のいわゆる「4+1」にて試験的に利用されています。

また、CBDC(Central Bank Digital Currency)とも呼ばれます。

主要国では初めての中銀デジタル通貨(デジタル形式の法定通貨)の発行となります。

ちなみに世界で始めて導入されたのは、バハマ中央銀行が2020年10月に発行したサンド・ダラーになり、そのほかカンボジアがカンボジア国立銀行とブロックチェーン開発の日本企業ソラミツが共同で開発したバコンになります。

 

普通の貨幣などとは違い、デジタル化されており暗号資産や電子マネーとは違います。

 

実際、中国だけでなく現金は管理が大変です。

お金を作り、それを銀行にセキュリティを高めて現金輸送車で運び、ATMに入金します。

100万円など多額の支払いをする時も現金で支払うのでは持ち歩くだけでも危険ですし、第一重たくなり面倒です。

そのためクレジットカードが普及しましたが、それでも現金のやりとりが必要になります。

 

このような手間を考えるとデジタル人民元のようにお金としての価値がありながら現金としての管理が必要ありません。

お金を作らず、お金を運ばなくても、ATMのメンテナンスをしなくてもパソコンだけでデジタル人民元のやりとりが可能となります。

 

実際中国は人口が多く、その分現金でのやりとりが多いとされそのような現金だからこその管理が面倒な部分があります。

 

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デジタル人民元の特徴

直接型の中央銀行発行ではなく、間接型の民間の銀行が介在します。(デジタル人民元は間接型になります)

 

市中銀行は中国人民銀行の中央銀行当座預金に、準備金を預け、中国人民銀行は市中銀行へデジタル人民元を発行するという仕組みです。

また、市中銀行と消費者やお店など個人・企業に相当するユーザーとの関係が次になります。

ユーザーはスマホなどに専用アプリを入れて、デジタルウォレットを作成→市中銀行からデジタル人民元を受け取ることができる→ユーザーは紙幣を市中銀行に持ち込んで、デジタル人民元を受け取ること、デジタル人民元の預け入れもできる

 

流通については、市中銀行間・ユーザー間で、デジタル人民元の受払いが可能なため、給与の受取やお店での支払い、個人間でのやりとりなどができます。

 

 

現金やスマホ決済、暗号資産との違い

デジタル人民元は簡単に言えば人民元のデジタル化された版とも言えますが、他の決済手段などとは微妙に違うところがありますので下記でそれぞれご紹介します。

 

まず、デジタル人民元はその名からイメージできるように紙幣のような実物がありません。

中国銀行の債務で、金融機関だけでなく一般市民にも開放されており(リテール型)、交換することなくそのまま電子マネーのように使えます。

しかし、仮想通貨への交換禁止とされています。

 

一方似ているCBDCは法定通貨であり、決済手段として強制力を持ち、中央銀行の債務、価値が安定している多様な決済サービスの開発が可能になります。

もちろん、国家に決済情報が知られてしまいます。

 

また、スマホ決済は、デジタル化されていますが、発行主体が民間企業で、法定通貨ではありません。

中国ではAlipay(アリペイ)や WeChat Pay(ウィーチャットペイ)などになります。

 

そして、ビットコインなどの暗号資産はデジタル化されていますが、法定通貨ではなく、裏付け資産がなく、管理者が不在で値動きが激しく、マネーロンダリング・テロ資金供与のリスクがあります。

でも、ブロックチェーン技術を使うことにより決済インフラが必要なく送金・為替手数料が法定通貨に比べ低いです。

 

同じようにマネーロンダリングやテロ資金供与のリスクがあるものの価値の安定が仮想通貨よりもあり、裏付け資産が複数あるのがステーブルコインになります。

 

ちなみに、冒頭でご紹介したサンド・ダラーは現時点で他の決済手段との制約がありません。

また、バコンの場合米ドル現金、リエル現金からの交換に限り、新たな決済手段を認可しない方針であくまでCBDCと決済システムのハイブリッドと位置づけています。

 

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デジタル人民元のメリット

中央銀行や政府によるマクロ管理能力を強化し、代表的なのが中央銀行の金利政策の自由度が増すということです。

わかりやすくいうと今までの紙幣などの物から形のないデジタルになることで手段が広くなるとされ、今まで法定通貨で無利子(ゼロ金利)で流通してきたのに対し、マイナス金利をつけることが技術的に可能になります。

 

しかし、中国人民銀行は今のところデジタル人民元に金利をつけないと言われています。

 

デジタル人民元の将来性

世界各国の中央銀行が警戒するもセキュリティ上がる?

2021年10月に、米国でG7財務相・中央銀行総裁会議が開催され、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のプライバシーや金融包摂など13の共通原則をまとめています。

その中で「透明性」や「法の支配」を重視すべきという原則も強調され、デジタル人民元を強く意識した内容となっており、近々発行することもあり警戒されています。

 

ところが、理財商品と呼ばれる高利回りの金利商品を扱うシャドーバンキングの存在が指摘されており、海外への資金流出はもちろん、金融当局が把握できなくなっていました。

そこで、デジタル人民元の導入には国内経済の監視・統制をより強化する目的もあります。

 

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中国国内での普及手段

中国国内ではすでに、Alipay(アリペイ)や WeChat Pay(ウィーチャットペイ)といったスマホ決済が広く利用されているためデジタル人民元の普及が欠かせません。

そのため、割引などのキャンペーンや特典などのほか無料配布や国際送金での優遇をしています。

このように普及を目指しているため期待ができますし、スマホ決済が広く浸透したため同じようにデジタル人民元も普及する可能性があります。

 

また、メタ(旧Facebook)の暗号資産リブラの発行計画により、ステーブルコインのため法定通貨の担保として発行されます。

価値が法定通貨と連動し安定することが特徴で発行され普及すると資金移動や経済の監視・統制が失われるため国内経済の不安定化が予想されます。

つまり、米国との争いになります。

 

そこでリブラの導入を阻止するためにもデジタル人民元が期待されています。

 

他国での普及や国際間決済での利用

他の国でも広く使われれば人民元の国際的な地位を高めることができます。

特に中国の影響力が強い東南アジアやアフリカではスマホなどのインフラが整備されつつあるため、デジタル人民元の導入も可能性があります。

また、国際決済においてSWIFT(スイフト、国際銀行間通信協会)というシステムがあり、クラウドサービスを利用しデジタル化も実現されています。

SWIFTの人民元シェアは2%となっており、今後注目できる存在でしょう。

 

仮想通貨の交換ができないのがデメリット?

デジタル人民元は仮想通貨とは交換できないようになっており、実際中国では仮想通貨を締め出そうとしています。

中国国民からすれば仮想通貨の投資ができないだけでなく、仮想通貨の交換がデジタル人民元でできないとなれば仮想通貨の利用をしたい人は泣き寝入り状態になります。

例えば、仮想通貨の方が今後普及しデジタル人民元が世界的に普及しないとなると中国は世界からおいてけぼりになる可能性もあります。

実際、不動産ショックもあり中国経済が崩壊させられ、ニューヨーク証券取引所に上場しているディディなどの規制もあることで中国経済に悪影響を与えています。

さらに追い討ちをかけるように悪影響があればデジタル人民元どころの話ではなくなる可能性もあります。

 

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著者プロフィール

NEXT FINANCIAL INNOVATION株式会社 代表取締役 菊山 敬太郎
大学在学中にカナダに海外留学を経て、その後税理士法人で勤務しながら大学院で法学研究科を卒業後、経済情報研究科にも進学し経済を学ぶ。
税理士事務所で勤務と同時に2020年6月に資金調達及びメディア運営の法人会社を設立する。

仮想通貨歴
2017年に仮想通貨の投資に参加。
仮想通貨の売買するだけではなくブロックチェーンの素晴らしさを広めたくなり2021年9月にブログを開設しました。
仮想通貨について15以上取引所を開設し、100種類以上の通貨を売買を継続中。仮想通貨、NFT、DeFi、DAO、GameFi、web3.0などブロックチェーンに関わる分野を色々調べて仮想通貨ブログを運営しています