2021.10.29基礎知識

【仮想通貨】世界各国の普及の現状に迫る

2010年にビットコインが誕生してから、現在までにさまざまな仮想通貨が登場してきています。
それに伴って、仮想通貨の取引をする方が世界中で増えてきていますし、仮想通貨を成立させているブロックチェーンを活用したサービスも多く出現してきています。

では、現在世界中でどれくらいの方が仮想通貨を活用しており、どれくらいの普及率を誇っているのでしょうか?
また、国によって普及率の違いはあるのでしょうか?

そこで今回は、世界の仮想通貨の普及率とその理由について迫っていきたいと思います。

 

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2021年で大幅に普及率は増加

ブロックチェーンの分析サービスを行っているChainalysisという会社は、毎年現在の世界での仮想通貨普及率にランキングを公開しています。
そのデータによると、2021年になってから仮想通貨の普及率は1年間で880%増という大幅な加速を見せています。

2017年頃から仮想通貨のニュースが多く流れるようになり、仮想通貨の存在を知っているという方は多かったでしょう。
しかし、なかなか普及率が上がらずにいたのにも関わらず、どうして2021年になってここまで大幅な変化が見られたのでしょうか?

 

NFTサービスの増加

2021年になってから、仮想通貨を活用したNFTサービスが多く増加しています。

NFTとは、「Non-Fungible Token(非代替性トークン)を略したもので、ブロックチェーン技術を活用してデータを管理するという方法です。
この技術により、これまで価値をつけるのが難しかったデジタルのアートや音楽、ゲーム内のアイテムなどの唯一性を証明できるようになっており、大きな価値を付与して取引をすることが可能となっています。

現在、NFTを使ったサービスは多数増えており、デジタルアート・ゲーム業界・音楽業界・スポーツ業界など、さまざまな業界で人気を博しています。
NFTサービスを利用するためには、仮想通貨を使う必要があるので、NFTの出現が普及率を高めているということができるでしょう。

 

 

新興経済国が普及率の上位に

2020年の仮想通貨の普及率のランキングを見てみると、ウクライナ・ロシア・ベネズエラ・中国となっていました。
この時点では、アメリカは6位となっており、日本は圏外という結果になっています。

しかし、2021年のランキングを見てみると、ベトナム・インド・パキスタン・ウクライナ・ケニアとなっており、ランキングの順位が大幅に入れ替わる結果となりました。
ちなみに、アメリカは8位、中国は13位、日本は圏外となっています。

この結果からわかるように、近年は新興経済国が大幅に仮想通貨の普及率を伸ばしてきていることが分かります。

 

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世界各国の仮想通貨の動向

では、現在世界各国での仮想通貨の動向はどのようになっているのでしょうか?

国ごとに普及率や保有率の違いについて見ていきましょう。

 

日本:円の信頼性の高さから普及率は高くない

日本でも仮想通貨のニュースは多く流れており、実際に取引をすでに行ったことがあるという方は増えてきています。
しかし、まだまだ仮想通貨が決済手段の1つとして利用される機会は少なく、投資用というイメージの方が強いでしょう。

その理由として、日本の法定通貨である「円」の安定性の高さが挙げられます。
現状、大半の人が円での決済を行っていると思いますが、円に比べて仮想通貨はボラティリティが高く、価値の変動が大きいので、決済手段として使うにはまだ不安という声が多く上がっています。

また、日本での仮想通貨の認知度を一気に高めたのは、2014年のマウントゴックス事件です。
この際にビットコインが取引所から消失したのは、事業者の管理体制が問題だったのですが、この事件をきっかけに日本では「仮想通貨は危険なもの」というイメージが定着してしまったため、なかなか普及率が上がらないということも考えられます。

 

 

アメリカ:規制が厳しくなり普及率が下落

アメリカは最先端の技術を多く生み出している企業が多数あります。
そのため、仮想通貨に対する認知度も高く、多くの方が仮想通貨に対して興味を示しています。

しかし、案外アメリカでの普及率は高くありませんし、保有している方も投資や興味本位での購入であり決済手段として利用はしていないようです。

実際にChainalysisが行っているランキングを見てみても、2020年よりも普及率は下落しています。
その理由として、国からの規制が強まっていることが挙げられます。

実際にアメリカの規制当局は2021年6月には1.5兆ドル規模の仮想通貨の規制を協議していました。
規制が厳しくなればなるほど、自由に取引をすることができなくなってしまうため、より普及率が下がってしまうことも考えられます。

 

ベトナム:海外からの送金に利用する方が多い

2021年の普及率ランキング1位であったベトナムは、仮想通貨の利用者が多くなっています。
Finderの調査によると、回答者の41%が仮想通貨を保有しており、多くの方が海外送金用として利用しているようです。

ベトナムの方は海外に行って仕事をし、自国の家族にその資金を送って生計を立てているという方が多くいます。

その時に問題となっていたのが海外送金にかかる手数料です。
せっかく稼いでもらった給料の一部が高い手数料によって引かれてしまうことを難点に思っていた方は多くいました。

しかし、仮想通貨であれば、より手数料を抑えて自国に送金することができるため、一気に普及率が高まっているのだと想定されます。

2020年にランキングに入っていない理由としては、CEX(中央集権的な取引所)にはアクセスできなかったことが挙げられます。
2020年後半からDEXが多く出現したことにより、新興経済国も仮想通貨の取引がしやすい環境となり、大きく注目を集めたのだと考えられます。

 

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トルコ:金融危機により仮想通貨への乗り換えが進む

現時点で、トルコの仮想通貨保有率は18%と言われており、5人に1人が仮想通貨を持っている計算となります。

これだけトルコで仮想通貨が普及している理由としては、政治情勢の不安定さと金融危機が挙げられます。
2013年の大規模な反政府デモや2016年のクーデター未遂事件などを見ても、トルコの政治情勢は不安定であることが分かります。

このような状況だと、政府に対する国民からの信頼が得られないので、必然的に通貨の信頼も下がってしまいます。
実際に2017年から2018年にかけてトルコリラは大きく暴落しています。

このことから、トルコの国民は法定通貨であるトルコリラよりも仮想通貨の方が安全だという認識になっていることが考えられます。
トルコだけではなく、政治的な不安や金融危機によって仮想通貨の保有率が上がる国も多くあります。

 

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まとめ

いかがでしたか?仮想通貨の普及率は2021年に入ってから世界的に増加しており、中でも新興経済国の普及率が高いことが分かります。
2021年に入ってから、DEXやNFTサービスが増加したことによって、世界的に大幅に仮想通貨の利用者が伸びていると言えるでしょう。

ただ、まだ決済手段として利用している国は少なく、今後決済手段としての普及が進めばより仮想通貨の価値が高まると考えられます。

 

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著者プロフィール

NEXT FINANCIAL INNOVATION株式会社 代表取締役 菊山 敬太郎
大学在学中にカナダに海外留学を経て、その後税理士法人で勤務しながら大学院で法学研究科を卒業後、経済情報研究科にも進学し経済を学ぶ。
税理士事務所で勤務と同時に2020年6月にメディア運営の法人会社を設立する。

仮想通貨歴
2017年に仮想通貨の投資に参加。
仮想通貨の売買するだけではなくブロックチェーンの素晴らしさを広めたくなり2021年9月にブログを開設しました。
仮想通貨について15以上取引所を開設し、100種類以上の通貨を売買を継続中。仮想通貨、NFT、DeFi、DAO、GameFi、web3.0などブロックチェーンに関わる分野を色々調べて仮想通貨ブログを運営しています
2024年1月に向けてSNS、WEB3.0、メタバース、NFT、データ解析の仕事ができる企業及び個人と依頼したい企業及び個人の懸け橋となるサイト
【TARIRU】を現在制作中。